復習の仕組み化こそ保護者の大切な役割

多くの中学生は「新しいことを学ぶ」ことには前向きでも、「一度習った内容の復習」にはあまり意欲を持ちません。「もうわかっている」「時間のムダ」と感じてしまうため、復習をする必要性を実感できていないのです。
しかし、学習効果を左右するのは“どれだけ多く学ぶか”ではなく、
**“どれだけ忘れずに定着させるか”**です。
時間をおいての復習(=間隔復習)は、短時間でも学習効果が非常に高いことがわかっています。
問題は、「復習しなさい」と言っても、中学生が自分で仕組みを作るのは難しいということ。
ここにこそ、保護者のサポートの意義があります。
親が少し手を添えて「仕組み」を作るだけで、勉強の成果は見違えるほど変わります。
忘れないための復習サイクル
復習は「気が向いたときにやるもの」ではなく、“タイミングの仕組み”として固定化することが大切です。
- ① 翌日(24時間以内)復習: 記憶の定着率が約2倍
- ② 3日後・1週間後: 忘れかけた記憶を呼び戻す「再点火」
- ③ テスト前: 理解の抜けを確認するだけでOK
■ 家庭でできる「復習の仕組み化」3ステップ
ステップ①:家庭ルール化する
「登校前に1問だけ復習」「夕食前に決まったルーティンの英単語テスト」など、小さな復習を“生活の一部”に組み込むのがコツです。
ステップ②:スケジュール表で可視化する
「何を」「いつ」復習するかを見える化するだけで、取りかかりが格段にスムーズになります。
英単語の進捗具合をある程度スケジュール化しておくと取り組みやすいです。
ステップ③:親の声かけとリマインド
やるべきタイミングになったら、さりげなく声掛けを。
やることが決まっていればやるときのハードルもグッと下がります。
■ 実例:我が家の“復習仕組みルール(英単語暗記編)”
英単語は、**「単語に何度も触れる」**ことが定着のカギです。
我が家では、次のようなサイクルで回しています。
1️⃣ 25個の単語テストを実施
↓
2️⃣ 覚えていない単語だけを抽出
↓
3️⃣ 翌日に再テスト
この流れを毎日繰り返すことで、
同じ単語に複数回触れる機会が自然に生まれます。
さらに週に1回、その週のまとめテストを行い、一週間分をもう一度チェックします。
たったこれだけで、“覚えたつもり”が“本当に覚えた”に変わります。
ただし、このような テスト → 再テスト → 週まとめ の仕組みを中学生が自力で継続するのはかなり難しいのが現実です。
だからこそ、ここに保護者の出番があります。
親がテスト用紙を用意したり、時間を決めて一緒に確認するだけで、復習の習慣が自然に回り始めます。
正直結構大変ではありますが、ここが成績アップのための分岐点と考えて取り組んでみてください。
保護者が関わることで「復習」は習慣になる
復習の仕組み まとめ
- 中学生は「復習の必要性」を感じにくいため、放っておくと定着しない
- 間隔をあけた復習は短時間でも効果が大きい
- 保護者が仕組みを作ることで、復習は自然に習慣化する
- 継続のカギは「気合い」ではなく、「仕組み+親の関わり」
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