はじめに:中1で英検5級を受ける意味とは?

中学生になって初めての検定としておすすめなのが「英検5級」です。
難易度はやさしく、英語を学び始めたばかりの中1でも十分に合格できます。
ただし、目的は「資格を取ること」ではなく、
“英語がわかる・できる”という自信をつけること。
英検を受けることで「英語がちょっと楽しい」「もっと理解したい」と思えるようになり、
その後の学習意欲や英語習慣づくりにもつながります。
さらに、5級をきっかけに英検を受け続けるクセがつく子も多く、
中2で4級、中3で3級…と自然にステップアップしていける点も大きなメリットです。
英検5級ってどんな試験?
英検5級は、「中学英語のスタートライン」に立ったばかりの生徒向けです。
- 対象レベル:中学1年生の前半内容
- 出題範囲
- 文法:be動詞、一般動詞、疑問文・否定文
- 単語:約600〜700語(教科書前半+α)
- リスニング:ゆっくりした日常会話
- 構成:リーディング・リスニング・ライティング(短文)
- 合格率:およそ80%(しっかり取り組めばほぼ合格可能)
「思ったより簡単だった!」という声も多く、初めての検定として取り組みやすいのが特徴です。
中1英語と英検5級は内容がほぼ同じ
中1で学ぶ英語の前半内容は、英検5級と重なります。
たとえば――
- be動詞(am / is / are)
- 一般動詞(play / like / have など)
- 疑問文や否定文の作り方
- 簡単な会話表現
これらはすべて、英検5級の出題範囲です。
つまり、学校の勉強をしていれば英検5級対策にもなるということ。
逆に言えば、英検の勉強を通じて学校の内容を復習できるため、「検定勉強=定期テスト対策」にもなります。
対策は「英検5級をひとつひとつわかりやすく。」だけでOK!
特別な教材や塾は必要ありません。
おすすめは、シンプルにこの1冊だけ。
📘 『英検5級をひとつひとつわかりやすく。』(学研)
- 文法・単語・リスニング・練習問題が1冊にまとまっている
- 音声はQRコード付きで発音・リスニング対策も同時にできる
- 解説がやさしく、英語が苦手でも進めやすい
1日15〜20分、週に2〜3回のペースで十分です。
かなり簡単に分かりやすく作ってあるので、サクサク進みます!
進め方の目安(4週間プラン)
| 週 | 内容 | 学習目安 |
|---|---|---|
| 1週目 | be動詞・一般動詞(Unit 1〜4) | 15分×3回 |
| 2週目 | 疑問文・否定文(Unit 5〜8) | 15分×3回 |
| 3週目 | 会話表現(Unit 9〜12) | 15分×3回 |
| 4週目 | 模擬テスト+復習 | 30分×2回 |
短期間でも「やり切った!」という達成感が得られます。
💡ポイント
- 完璧を目指すより、どんどん進める。
- すべて理解していなくてもOK。
- 「英語に触れる時間を作る」ことが一番の目的です。
注意点:合格=理解ではないことを知っておこう
ここが、保護者が一番理解しておくべきポイントです。
英検5級は問題が非常にやさしく、
正確に文法を理解していなくても、なんとなくで正解できてしまう試験です。
たとえば、
「見慣れた単語を選べば合っていた」「この選択肢は絶対違うだろう」
というようなケースでも、合格点に届いてしまいます。
そのため、合格しても
👉 すべての文法が“理解できている”とは限りません。
ただし、出題範囲そのものは中1英語の基礎(be動詞・一般動詞など)をしっかりカバーしています。
内容としては非常に理想的で、英語学習の最初のステップとして最適です。
保護者としては、
- 「合格=理解完了」ではなく、
- 「合格=英語に自信がついた・学ぶ意欲が生まれた」
と捉えることが大切です。
家庭でできるサポートのコツ
- 「合格した!」よりも、「ここまで頑張ったね!」をしっかり褒める。
- 勉強を強制せず、“英語に触れる時間”を増やす。
→ 例:家でリスニング音声を一緒に聞く、発音をまねして笑うなど。 - テスト後は、間違えた問題を「どうしてそう思ったか」話してみる。
- 英検5級を終えたら、「次は4級も挑戦してみようか?」と自然に提案。
こうした流れで、**「英検に挑戦する習慣」**が身についていきます。
この“検定を受け続けるクセ”が、長期的に見ると英語力アップの大きな土台になります。
受験タイミングのおすすめ
英検は年3回(6月・10月・1月)実施されます。
中1の場合、
- **6月(第1回)**が最もおすすめ。
→ 1学期で英語の基礎が一通り終わるタイミングだから。
夏休みに「ひとつひとつわかりやすく」を1冊終わらせておけば、
十分に合格レベルに到達します。
まとめ:英検5級は“英語を好きになる入口”
英検5級は、
「勉強」よりも「経験」として受けるのがベスト。
- 対策は『英検5級をひとつひとつわかりやすく。』1冊でOK。
- 合格そのものより、「自分で英語を勉強できた!」という成功体験が大事。
- 問題が簡単なので、合格しても理解できていない部分は復習で補う。
- 英検5級をきっかけに「次も受けてみよう」と思えたら、それが一番の収穫。
英検は「努力が形になる」わかりやすい資格です。
中1の早い段階でこの成功体験を積むことで、
英語が“好き”で“得意”な科目になるきっかけが生まれます。
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